1月7日には七草がゆを食べる風習があります。正月にたくさんご馳走を食べた胃を休め、その年の健康を祈りましょう!
七草がゆを食べる日は、旧暦1月7日の人日の節句の日
中国から伝わり、江戸時代に庶民まで広がった五節句のひとつ、旧暦正月の7日を”人日(じんじつ)”といいます。旧暦なので新暦とは日にちがずれますが、新暦の1月7日に七草がゆを食べるご家庭が多いですね。
人日の節句には七種類の若葉を食べて祝います。七草は前日に出来るだけ大きな音を立てながら摘んでおきます。翌日、まな板に包丁、火鉢、菜箸など七つの料理道具を並べて、七草囃子を歌いながら七度叩いて料理します。1年の無病息災を祈る風習です。
七草囃子の一例
「七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先に、 トン、トン、トトトン」
旧暦
旧暦(太陰太陽暦)は明治5年年末まで使われていた歴のこと。明治6年以降は現在使用している新暦(太陽暦)に変わります。
旧暦は、月の満ち欠けに合わせた暦法で、新月から月が始まり、また新月になる日までを一月としています。そのうちに季節と月がずれてくるので、ずれがひと月分になった年には3月の後に閏(うるう)月を増やして調整しているため、旧暦は新暦(太陽暦)に照らし合わせると年によって日付が違っています。
そのため旧暦では、現在の1月7日よりもっと春に近づいた日が、人日の節句の日となっていました。2024年だと旧暦の1月7日は2月16日。冬の真っ只中に七草の新芽を探そうとしても見つからないわけです。
七草の紹介。どこで手に入れるの?
時期が近くなると、七草がセットになってスーパーマーケットで売っています。
便利な七草セット
昔なら、お粥に使う七草は野に行って野草を摘んできたんでしょうけど、現代の都市部ではそこかしこが誰かの土地。公園などでも動植物の採取は原則禁止されているので、気軽に採集できる環境がない…。というわけで、スーパーで七草セットを購入しました。
ネット通販でも購入可能です。
七草の種類
七草は越年草で、セリだけ多年草。越年草は、秋に発芽して冬を越してから花が咲きます。
セリ
小川や田んぼなどの湿地に自生し、花は夏に咲く。セリはスーパーでもよく見かけるので入手しやすいですね。
セリとドクゼリ
セリと見た目がよく似ている「ドクゼリ」という有毒植物があります。セリとドクゼリは水辺に自生し、混生していることもあるので間違えやすいです。ドクゼリは猛毒で、素手で触ると皮膚からも毒は吸収されるようです。
2つを見分けるのに、いくつか特徴に違いがありますが、私自身見分けた事がなく、はっきりした事が言えないので割愛します。気になる方は、厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ドクゼリ」 をご覧ください。
ナズナ
別名ペンペングサ
道端、公園などでも見かける馴染みある草で、ロゼット型で冬を越して春に白い花が咲きます。夏になると枯れてなくなる”夏無き菜”でナズナと名付けられたという説があります(諸説あり)。別名の「ペンペングサ」は、ハート型の実が三味線のバチに似ていることから名付けられました。
↓1月初旬のナズナ。花が咲いているものもありましたが、新芽という感じじゃなさそう。
ゴギョウ(御形)
別名ハハコグサ
道端や土手など日当たりが良い場所にどこでも生えている草。薄く毛のある葉で白っぽい新芽。花は春に咲きます。
ハコベラ
別名ハコベ
道端や公園などどこでも生えていて、茎を折ると白い繊維が出ます。花は春から秋に咲きます。
ホトケノザ
別名コオニタビラコ
「ほとけのざ」という和名の植物は他にあり、春の七草の”ほとけのざ”の正式和名は「コオニタビラコ」。ロゼット型で冬を越します。似たような植物に「ヤブタビラコ」があり、葉だけの新芽では判別が難しいようです。ヤブタビラコはコオニタビラコより味が劣ると言われています。コオニタビラコはアクがあるので茹でたら水にさらします。
↓ちなみに食べられない方の「ホトケノザ」は下の画像の道端でよく見かける植物です。
スズナ
「スズナ」はカブ。スーパーで入手可能な食材。
スズシロ
「スズシロ」は大根。スーパーで入手可能な食材。
七草がゆの作り方
材料(2人分)
・米 150g
・水 300ml
・塩 小さじ1/4
・七草セット
↓七草を並べてみました。スズシロ(大根)が小さくてかわいい。ハコベラはたくさん入っていました。
作り方
1. お鍋で七草を茹でておく。菜葉はさっと塩茹で(塩は分量外)、ホトケノザ(コオニタビラコ)は茹でて水にさらす。食べやすいように細かく刻んでおく。スズナ(かぶ)とスズシロ(大根)の実の部分は食べやすく切って柔らかく茹でる。
2. お粥を作る。今回は炊いたご飯からお粥を作りました。土鍋(鍋)に水とご飯を入れて沸騰したら火を弱めて10分。
3. 1.を入れて塩で味付けする。
七草がゆは美味しい?
七草がゆは美味しい!
塩味を効かせれば美味しいと思います。何ごとも塩梅大事!私はお粥好き&菜飯好きだったので、定期的に食べたいくらい美味いものでした。
それに「新芽を食べている」という情態が、気分的に良いものですね。山菜が身近でない人には特に、新鮮に感じられるのではないでしょうか。
おかゆのお供にたまご味噌
たまご味噌は、お粥やおじやと一緒に食べていた記憶があり、この度の七草がゆにも添えてみました。小さい頃に食べたきりなので、作り方が分からず調べてみたところ、青森の郷土料理なんですね。私の母は北海道出身ですが、道内でも青森に近いところで、方言も津軽弁に似た感じだったので納得でした。
材料は4種類
・卵
・味噌
・砂糖
・酒
覚えやすく、卵1個に調味料は全部大さじ1くらいで作りました。お好みで分量を変えるといいと思います。
簡単にできて、甘しょっぱくておかゆのお供にバッチリです。おかゆに卵を加えることで、栄養価もアップしますね!
まとめ
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